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ラブストーリー。自分にとって最も興味がないジャンルのドラマ(笑) でもケイゾクで知った堤幸彦作品だという事で見始める。 こういう言い方が褒めてる事になってるか疑問だが、堤作品の定番「散りばめられた小ネタ」というギャグはほぼほぼ封印され真面目に描かれる。 「愛なんて金で買える」という歌舞伎町・生きる伝説のホスト「レイジ」はいつものごとくあの手この手で客の女から金を引っ張って来たが、客の一人が横領した金をレイジに渡していた事から普段から警察に睨まれていたレイジは罪を着せられて逮捕されてしまう。 半年後に出所したレイジに待っていたのは「レイジを疎ましく思う歌舞伎町」の面々によって仕組まれた7億3000万もの借金。しかも返済期限はたった2ヶ月後。 返せなければ確実に殺されてしまう…。 途方に暮れる中、弁護士の真壁という男が現れレイジの持つオルゴールを見るやいなや「レイジさん…やっと見つけた。亡くなったお父様の弁護士です。家は鎌倉のあの場所ですから一度帰ってきて下さい。それでは。私急いでますので」と説明もせずに言うだけ言って帰っていく。 実は自分の下で働いてた同姓同名なのに見た目も中身もどんくさい「白井礼慈」は鎌倉の資産家の娘「鷹園亜子」の生き別れた兄で、白井礼慈はレイジが逮捕された日にレイジの目の前で事故に会い死亡していた。 どうせ蝶よ花よと愛されて育てられ、世間も知らないお嬢ちゃんを騙して遺産を回収…。それがレイジが生き残る唯一の手段。 いつもの「レイジ」のミッション…になるはずだった。 という内容。 個人的にキャスティングの絶妙さの勝利。 レイジを演じる渡部篤郎さんの飄々とした中で眼光鋭い演技(自分と同じ愛に絶望した偽妹とのお兄ちゃんごっこから徐々に一人の女性として2度目の愛が芽生えていく過程)、また亜子演じる広末涼子さんのツンデレな演技(兄としての愛情と男性としての愛情で固く閉ざしてた心が徐々に融解していく過程)で1話目からガッチリ心をつかんでくる。 また細かいところだが主題歌が掛かる部分はどうしても「同じでしょ?」とスキップしてしまいがちだが、ここは絶対に飛ばさずに見てほしい。 ラスト2話ぐらい急展開すぎるぐらいの急展開なので後1〜2話じっくり描けてれば…という思いもありますが、自分としては最高のラブストーリーだと思ったんだけど当時「障害者と健常者を描くドラマ」が普段より多い時期だったことから、これもそれも1つでしょうと思われ視聴率はかなり惨敗気味だったようで…。 でも絶対面白いんだ。大人になって見返して何度も何度も泣けるんだ。 一部の人にはマイナスプロモかもしれないが、日本のドラマは世界で通用しない…なんて言われてる中でこの作品は韓国で映画・ドラマとリメイクされ高い評価を受けている。それぐらい「作品自体の質が高い」ドラマなんだ。 Paraviでも見れます。DVDだと視覚障害をお持ちの方でも楽しめるようメニュー画面から解説も入ってます。是非オススメします。
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